【劇的リフォーム術】外壁塗装の手抜き工事を防げ!その1 2019/02/23

「塗り替えてからまだ5年しか経っていないのに、塗装がもう剥げてきた…」
「乾いた後によく見ると、場所によって塗料の厚みが違うようだが、これで大丈夫だろうか…」
最近、住生活新聞の編集部宛てに、外壁塗装で困っているという読者の意見が何件か寄せられました。外壁塗装は10年、20年に一回、大きな費用をかけて行うご家族にとっての大事業ですから、絶対に失敗は避けなければなりません。しかし、素人目には施工の善し悪しが分かりにくいため、手抜き工事が行われやすいのも事実。今回は専門家に、手抜き工事を見抜くためのいくつかポイントを解説してもらいました。

外壁塗装の手抜きを見抜くためには、素人の方といえども、ある程度の工程や手抜き工事の実態を把握し手置く必要があります。事例を交えながら、そのポイントをご紹介していきたいと思います。

①足場の簡略化
塗装の現場で最も多いのがこれです。何のために簡略的に組むのかというと、足場代を節約するためです。「塗装代が安くなるなら良いのでは?」と考えられる方もおられるかもしれませんが、これはあくまでも業者の利益を多くすることが目的であり、決して施工費を安くするためではありません。それでも、施工に何の支障もきたさなければまだ良いですが、実際には多くの問題が生じます。
みなさんはなぜ、足場を組むと思いますか?一番の目的は、従業員の身の安全を守るためですが、それだけではありません。きちんと足場を組むことで、建物の端や細部まで、しっかりと量を塗布することが出来るようになります。足場を手抜きすると、必要な塗料の厚みが足りなかったり、目に見えにくい部分まで塗装されていなかったりして、結果としてそれが原因で色むらが生じたり、塗膜本来の性能を発揮できずに、予定よりも早く塗装が剥げ落ちたりしてしまいます。

では次回は「外壁洗浄の手抜き」をご紹介します。

「住生活新聞 2019.02より抜粋」